新しい真珠ファッションへの思い

女性たちの多くは真珠に憧れがあります。深い透明感をたたえた雫のように清純な色とたたずまいが、楚々とした美学を好む日本の女性達に訴えてやまないのではないでしょうか。
大学卒業後20年のサラリーマン生活を経て、実家三重県伊勢の老舗真珠店の東京営業所を夫と共に引き継いだ40歳の頃、日本は高度経済成長を経て女性の経済力がアップした時代でした。女性たちは結婚後も定年まで仕事を続ける人が増え、経済的にも自立してきました。それまでは高価な本真珠のアクセサリーは夫や恋人などから買い与えられるものでしたがそのころからは、女性自身が自分の欲しいデザインを自分で選び、自分のお金で購入する時代へと変化していました。

そんな時代が、秤谷真珠東京店のデザインとマッチしたことを感じます。私自身は小さいころから上質な真珠を常に傍らに見ながら育ちました。また、サラリーマン生活をするうちに社会で活躍する女性たちの、真珠に対する新しい思いに出会い、それと共感する気持も育っていました。冠婚葬祭の時だけではなく、普段の街やオフィスでさりげなく付けていても、気が利いて上品で、シンプルで、モダンに決められる真珠のアクセサリーです。
1988には伊勢の本店から独立し、その後は私の自由な発想で多くのロングセラーが生まれました。どこにもない新しい感覚の製品はその加工方法も伝統的な技法とは違うものが要求され、意欲的な職人さんとの共同作業が続きました。

お似合いのものを見つける楽しさ

お客様方とのつながりは大変温かく有難いもので、独立時より現在まで30年以上ご贔屓の続く方々がいっぱいいらっしゃいます。共に歳を重ね70代になってもまだまだオシャレを磨いておられます。それぞれ特別お似合いのものは異なり、付けるとお肌のキメが美しく見え目の光が色づくように輝きます。そうしたアイテムを見つけた時の喜びは格別です。

長年のお得意様を中心に営業を続けてきた当店が、彼女たちの応援もあって、今回ホームページをオープンしました。このホームページを通して、また新たな真珠ファンの皆様との出会いがありますようにと、胸を弾ませています。

有限会社秤谷真珠 専務取締役
木村 芳子